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福岡県柳川市のPRダンスムービー『SAGEMON GIRLS』

まちを売り込め!シティプロモーションの取組と松戸市の場合を調べてみた。

シティプロモーションでまちを売り込む

人口減少、高齢化、厳しい財政状況などを背景に、全国の自治体でシティプロモーションへの取り組みが加速しています。例えば宮崎県小林市では、移住促進PRムービー”ンダモシタン小林”をYouTubeで公開して、市内の豊かな自然や水、星、食や人の温かさなどを紹介しています。こちらのプロモーションムービーはラストが驚きです!(「ンダモシタン」とは、小林市民が使用する「驚いた時に使う方言、西諸弁、だそう。)筆者もダマされました。

小林市のような発想が豊かな「おもしろ地方PR動画」の他にも、PR用オリジナルアニメを制作した愛媛県松山市、PRキャンペーンプロジェクト「すごい!鳥取市」をスタートさせている鳥取県鳥取市など、各地の歴史や文化、特色を活かした様々なシティプロモーションが行われています。

鳥取の魅力をもっとアピールしたい!という目的でスタートしたPRキャンペーンプロジェクト「すごい!鳥取市」では、鳥取に住んでいる市民が選んだ鳥取のすごい!が、画像や動画で公開されています。

鳥取の魅力をもっとアピールしたい!という目的でスタートしたPRキャンペーンプロジェクト「すごい!鳥取市」では、鳥取に住んでいる市民が選んだ鳥取のすごい!が、画像や動画で公開されています。(画像引用元)

シティプロモーションの目的は大きく分けて2つ

市の内外の人々に市の魅力や価値を印象づける取り組みであるシティプロモーション。大きく分けて2つの目的があります。市内住民に対し、「愛着」や「誇り」を持ってもらい、転出者数を抑制することと、市外住民に対し、「知名度」や「認知度」を上げ、交流人口や転入者人口を増加させることです。

シティプロモーションには、大きく2つの目的が含まれているようだ。すなわち、既に当該自治体に居住している市民の自治体への愛着や誇りを高め市外への流出を防ぐという目的と、市外に居住している人々に当該自治体の魅力をPRし交流人口増、移住・定住人口増を狙うという目的である。ブランド論の言葉を使えば、前者はインターナルブランディング、後者は通常のブランディングといえるだろう。

「柔らかい」シティプロモーション

シティプロモーションによって何を誰に伝えるか、そこをはっきりさせることが重要です。

シティプロモーションによって何を誰に伝えるか、そこをはっきりさせることが重要です。(画像引用元)

市内住民に対するアプローチと市外住民に対するアプローチのどちらが先か、またはどちらも並行させるか、個別の議論が必要です。例えば千葉県流山市では、2000年代初め頃から主に市外住民向けのシティセールスにより、2005年から2015年の10年間で人口を2万人以上も増やしました。この成功のポイントの一つには、共働きの子育て世帯(DEWKs:Double Employed With Kids)に絞ったマーケティング戦略がありました。そして現在は、市内住民に対しシビックプライド(都市に対する誇りとか自負心というようなもの)をどう育てていくかの段階に入っているそうです。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

松戸市シティプロモーションの目的の筆頭は「子育て世代の流入および定住」

では松戸市のシティプロモーションはどんな感じか見ていきましょう。2013年10月に策定された「まつどシティプロモーション推進方針(PDF)」によると、過去10年間の年齢階層別人口を検証した結果、松戸市の人口は約48万人もありますが、年少人口(14歳以下)と生産年齢人口(15歳〜64歳)が減少傾向、老年人口(65歳以上)は増加傾向をたどっています。また、松戸市は他市に比べて転出超過数が多いという現状もあります。しかし、転出数の変動は少ない状況にあること、転入者数は年々減少していることから、どちらかというと「人口流入」=転入者数を増加させる施策をメインに据えています。そしてシティプロモーションの目的の筆頭には「子育て世代の流入および定住」を挙げています。これは、流山市と似ている感じがします。

松戸市のシティプロモーションのターゲットは流山市と似ていて、共働きの子育て世帯を対象にしています。

松戸市のシティプロモーションのターゲットは流山市と似ていて、共働きの子育て世帯を対象にしています。(画像引用元:PDF)

9/11(日)に「松戸のシティプロモーションとシビックプライドについて考えよう!トーク」を開催します(参加申込不要・直接会場へ)

全国的にシティプロモーションや、(今回はあまり触れなかったですが)シビックプライドを育成する取り組みが広がっています。人口減少する中で、各自治体やまちの地域経済を活性化するためにはこうした取り組みが今後ますます欠かせなくなってきます。ということで、特別ゲストに松戸市のシティプロモーションに関わっている方もお招きし、今まさに行われている松戸市の取り組みの紹介と、これから住民と一緒に何ができるかについて参加者と一緒に意見交換するイベントを9月11日(日)に開催します!

まちづくりに興味のある方、松戸のまちを面白くするためのアイデアを誰かと語りたい方、シティプロモーションとシビックプライドの違いって何か知りたい方、などなど、ぜひご参加ください。参加申込不要ですので、直接会場(FANCLUB)へお越しください。

※サムネイル画像はこちらのサイトから引用させていただきました。

(2016/08/12)

著者プロフィール

funahashi taku

funahashi taku

空き家を魅力的な「まちのコンテンツ」に生まれ変わらせたり、社会的課題解決のツールとして活用したい、そんな観点から書いているブログ「空き家グッド」を運営しています。2015年6月からはMAD Cityのウェブメディア「madcity.jp」に記事をちょくちょく寄稿しています。
http://akiya123.hatenablog.com/

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