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都市(まち)のコミュニケーション・ポイント9事例

まちに関わる人たちのシビックプライドを高める!都市のコミュニケーション・ポイント事例まとめ9選(PART1)

人口減少、厳しい財政事情、地方創生の動き…

今年2月に公表した2015年国勢調査の速報値によると、日本の総人口は1億2711万47人で、前回2010年調査より約94万7000人(0.7%)減り、1920年の調査開始以来、初めて減りました。世帯総数についても国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、2019年の5,307万世帯をピークに、その後は減少していくと推計されています。また、2007年に353億円の赤字を抱えて財政破綻した北海道夕張市に象徴されるように、全国の大半の自治体では厳しい財政状況下での自治体経営が求められています。そして、元総務大臣の増田寛也氏が座長を務める日本創成会議が2014年5月に発表した「ストップ少子化・地方元気戦略」(増田レポート)で投げかけた東京一極集中の是正に向けた提言と地方創生の動き。今までになく全国のまちが主体的に、定住人口獲得や観光客増加、企業誘致などに取り組まざるを得ない状況になってきました。つまり、全国のまちとまち、都市と都市の間で生き残りをかけた競争が始まっているのです。

人口減少、厳しい財政事情、東京一極集中の是正などなど、全国のまちとまち、都市間競争がこれからどんどん先鋭化してきます。

人口・世帯数減少、厳しい財政事情、東京一極集中の是正などなど、全国のまちとまち、都市間競争がこれからどんどん先鋭化していきます。(画像引用元)

シティプロモーションの目的

都市間競争をするにあたって、シティプロモーション(「都市や地域の売り込み」)が重要になってきます。つまり、都市や地域に関わる人や土地の文化、歴史の魅力、住みやすさや働きやすさ、楽しさといった価値を、その都市や地域内外の住民にアピールするのです。その結果、その都市や地域外の住民に対しては認知度の向上や情報交流人口、定住人口、交流人口の増加を目指します。一方、その都市や地域内の住民などに対しては、現在住んでいる都市や地域への愛着や誇り(シビックプライド)を高めてもらうことを目的としています。(参照記事:シティプロモーションの目的

愛媛県今治市ではシティプロモーションフリーペーパー「今治スタイル」を発行して、主に首都圏の在住・在勤者に向けて、今治市の知名度やイメージアップを目指しています。

愛媛県今治市ではシティプロモーションフリーペーパー「今治スタイル」を発行して、主に首都圏の在住・在勤者に向けて、今治市の知名度やイメージアップを目指しています。(画像引用元)

シビックプライドとは

前回まではシティプロモーションにスポットを当てた記事が多かったので今回記事からは特に、その都市や地域内の住民はもとより、働く人、遊ぶ人といったまちに関わる人たちが持ちうるシビックプライドとは何か、シビックプライドを高めるために都市と都市に関わる人とのコミュニケーション・ポイントの具体例、などをご紹介します。

You Are Your City(あなた自身があなたのまちなのです)

シビックプライドとは、都市に関係する人々(そこで住んだり、働いたり、遊びにきたりする人たち)が、その都市に対して持つ誇りや愛着のことです。地元愛や郷土愛といったものよりも、都市をより良い場所にするために自分自身が関わっているという当事者意識に基づく自負心を言います。(参照記事) 具体的にどういうことかというと、2008年11月に刊行された「シビックプライド−都市のコミュニケーションをデザインする(宣伝会議Business Books)」の著者である、東京理科大学の伊藤香織教授が解説してくださっている、イギリスの都市であるバーミンガムで行われてたシビックプライドキャンペーン「You Are Your City」の具体例がわかりやすいです。

イギリス・バーミンガムのまちの美化キャンペーンでは、「You are Your city」というメッセージを送っています。みなさん、自分の庭や部屋にガムをポイ捨てしたり、タバコを捨てたりしないですよね。ですが、もしまちでそれをやってしまう人がいるとしたら、なぜか。それは自分の場所だと思っていないからです。捨ててもかまわないや、という意識があるから捨ててしまうのだと思います。ですから、バーミンガム市は「まちにゴミを捨てるのをやめましょう」と言うのではなく「あなた自身があなたのまちなのです」と呼びかけているわけです。これはシビックプライドをよく表しています。

シビックプライドとシティプロモーション

シビックプライド−都市のコミュニケーションをデザインする(宣伝会議Business Books)より引用。バーミンガムのシビックプライド・キャンペーン「You Are Your City」。

シビックプライド−都市のコミュニケーションをデザインする(宣伝会議Business Books)より引用。バーミンガムのシビックプライド・キャンペーン「You Are Your City」。

都市に関わる人と都市とのコミュニケーションをデザインする

都市に住む人、働く人、遊ぶ人など、都市に関わる人と都市そのものとのコミュニケーションをデザインすることで、シビックプライドを喚起することが出来ます。(ここでは「都市」と「まち」は同義です。)次回記事からは「シビックプライド−都市のコミュニケーションをデザインする(宣伝会議Business Books)」に掲載されている、建築や景観、広告といった都市のコミュニケーション・ポイント事例9つについてまとめますので、引き続きご覧ください。

まちと私のかかわり、という一対一の関係だけでなく、みんなで一緒に体験し、共有できると、まちが好きな人が増えるでしょう。その後、「じゃあ、自分にも何かできることがあるのではないか」という気づきになっていくのかなと思います。
シビックプライドとシティプロモーション

9/11(日)に「松戸のシティプロモーションとシビックプライドについて考えよう!トーク」を開催します(参加申込不要・直接会場へ)

9/11(日)に、今回の記事に関連するイベント「松戸のシティプロモーションとシビックプライドについて考えよう!トーク」を開催します!特別ゲストに松戸市のシティプロモーションに関わっている方もお招きし、今まさに行われている松戸市の取り組みの紹介と、これから住民と一緒に何ができるかについて参加者と一緒に意見交換する予定です。

PART2はこちら

PART3はこちら

PART4はこちら

PART5(最終回)はこちら

※サムネイル画像はこちらのサイトから引用させていただきました。

(2016/08/29)

著者プロフィール

funahashi taku

funahashi taku

空き家を魅力的な「まちのコンテンツ」に生まれ変わらせたり、社会的課題解決のツールとして活用したい、そんな観点から書いているブログ「空き家グッド」を運営しています。2015年6月からはMAD Cityのウェブメディア「madcity.jp」に記事をちょくちょく寄稿しています。
http://akiya123.hatenablog.com/

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