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わざわざ松戸へ訪れる価値がある卓越した靴磨き専門店「DICOOL」
千葉県初の靴磨き専門店が、松戸にあるってご存知でしたか?
靴磨きと聞くと、駅構内で職人が磨いているか、靴修理のチェーン店で磨いてもらうイメージですよね。
実際、全国でも専門店はまだ数が少ないようで、検索してもほとんどヒットしません。
そんなめずらしい靴磨き専門店が、「DICOOL」です。
実は、このお店で靴磨きを頼むこと5回目でして、すっかりリピーターになってしまいました。
今回お願いした靴は、就職活動の際に5万円ほど払って買ったYANKOの靴なんですが、手入れがうまくできなくてボロボロになっていました。
そのビフォアアフターをみたら、あまりの変わりように衝撃を受けるはずです。
ちなみに、靴ひもは別注文でオーダーしました。
靴磨きをお願いする前の状態。5万円クラスのYANKOの靴ですが手入れが悪くてボロボロです。画像引用元:松戸NOTE
靴磨き後の靴。先端にネイビーの色が入っているので、オシャレ度がグッとあがります。 画像引用元:松戸NOTE
分かりにくいかもしれませんが、靴の先端部分はネイビーの色にアレンジされています。
このレベルの靴磨きを1,500円〜2,000円の価格でオーダーできるわけですから、それはリピーターになりますよ。
そんな最高な靴磨きをしてくれる安井さんに、いろいろとインタビューしてみました。
靴磨きをするうえでどんな点にこだわっているか聞いてみたところ、お客の髪型や服装、年齢、好きな色やよく着る色など、その人のことをよく知ったうえで、磨きはじめるんだそうです。
いつもオールバックでビシっと髪型を決めている安井さん。お客さんと会話するのが大好きで話題も豊富です。 画像引用元:松戸NOTE
そして、安井さんの場合、一般的な靴磨きの職人とは違い、世界に1つしかないその人のための一足になるように、靴を磨いていくのです。
たとえば、先端の色を少し変えるだけで、オリジナルとは違う新しい一足が生まれます。
お客のことを知り、そういった提案をしていくのが安井さんのスタイルなんです。
それにしても、靴磨きといえば元の綺麗な状態をめざして磨いていくものだと思っていましたが、どうしてリーズナブルな値段で、そんなチャレンジをするのか不思議だったので聞いてみました。
綺麗に磨くのが基本なのですが、お客様からの相談を伺った上でその人にあった新しい靴を提案するようにしているのだそうです。
プロにしかできない一足を提供したいという、まさにプロフェッショナルとしての強い想いがあるわけですね。
実際、後ろの棚に並ぶ豊富な種類のクリームを組み合わせて靴を磨いていくわけですが、同じ色を再現するだけでなく新しい色を提案してボロボロだった靴が生まれ変わっていきます。
フランスのサフィール社の靴クリームをはじめとして、いろんな種類のクリームが揃っています。 画像引用元:松戸NOTE
当然ですが、新たな色を提案するということは、色彩感覚とファッションへの知識とセンスがないと実現できません。
安井さんの場合、靴磨きの職人になる前はデザインの仕事をしていたという経歴の持ち主で、それに加えて靴が小さい頃から大好きだったということもあり、そういった稀有な職人技が可能になっているわけです。
だから、安井さんにとって靴磨きは作品づくりと同じなんだそうです。
そんな凄腕の靴磨き職人が松戸にいるわけですが、道具にもかなりこだわりを持たれているようです。
まず、靴磨きのブラシですが、江戸屋のブラシを愛用されています。
職人の手作りで大量生産されていない江戸屋の靴ブラシ 画像引用元:松戸NOTE
安井さんいわく、毛の1本1本を職人が手作りで作っているそうで、大量生産していないとのこと。
予約するか、販売されるのをずっと待たないと手に入らないのだそうです。
実際の磨き心地を聞いたところ、一般的なブラシと比べてきめ細かいそうで、一度使ったら他のブラシは使いたくなくなるそうです。
次に、棚に並んでいる高そうなクリームですが、フランスのサフィール社のものを使っていて、他のクリームとくらべて伸びがよく、しっとりしたツヤを出しやすいのだそうです。さすがこだわっていますね。
「DICOOL」はカウンタースタイルなので、バーテンダーと話すように靴についていろんな相談ができます。
自分の好みやスタイルを伝えたあと、安井さんの粋な提案があって、どんな靴に仕上がるのか1週間後を楽しみに待つわけです。
ミシュランの基準に、3つ星は「わざわざ訪れる価値がある卓越した料理」とありますが、 「DICOOL」の安井さんの腕前はまさにそれに値するんじゃないでしょうか。
靴磨きをオーダーするためだけに、わざわざ松戸へ訪れる価値が十分にあると思っています。
店名:DICOOL
住所:千葉県松戸市根本452-105
営業時間:12時~20時、日曜日は12時~18時
休み:木曜日(日祝も営業)、GW・お盆・年末年始休み
(2016/04/30)
提供元:「松戸NOTE」
著者プロフィール
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higashikubo
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2014年3月から松戸に住み始めて、2015年11月に松戸の情報サイト「松戸NOTE」を、プライベートでスタートしています。
普段は、インターネット業界でマーケティングや分析の仕事をしています。
松戸に住んでる人たちが、ちょっと自慢したくなるようなお店やイベントを見つけては取材して記事にしていく予定です。
http://matsudonote.com
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