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プロの大工に教わる「DIYリノベワークショップ」レポート〜床下地編〜 後編
DIYリノベとは
MAD Cityでは、新たなリノベーションサービスとして、「DIYリノベ」を提供しています。
後半戦:床下地板の設置
前半戦は、解体時に収納部分の床板を剥がしてむき出しになったコンクリート床に根太掛けと根太の設置を行い、床のレベルを既存床に合わせました。
プロの大工に教わる「DIYリノベワークショップ」レポート〜床下地編〜 前編
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後半戦ではまず、畳をはがしてできたレベル差(30mm)を、調整します。ここはレベル差が少ないので、根太掛けは設置せず、根太とベニヤ板のみ設置します。畳下の床板に根太を設置した後、仕上げに前半の施工部分と合わせてベニヤ板を張り、全ての床のレベルを合わせます。
根太張り準備
いよいよ後半戦開始です。
今度は広い範囲で施工を行うため、作業スペースを確保する必要があります。しかし、材料の根太が床にあると作業ができません。
そこで一つ、改装可能部屋ならではの方法があります。それは、端材をビスで柱に仮止めし、その上に材料を置くというもの。ただし、これは既存の柱にビスの跡が残るため、柱に棚を設置したり、柱自体を解体しようとしている方にオススメです。
前半戦と同様、根太は最後に床板として張るベニヤ板の配置に合わせて設置します。
まずは、内壁から3mm離したところに根太を設置します。そこから気をつけなければならないのが、ベニヤ板の縦幅に合わせて1820mm(6尺)+22.5mmのところに印をつけること。この22.5mmというのは、今回使用する根太の幅45mmの半分です。これによってベニヤ板を設置する際、ベニヤ板の先端が根太の中心に合致するようになり、根太1本に対してベニヤを2枚張れるようになります。
また、ベニヤ板は1列ずつ張っていきますが、偶数列は最初の1枚を半分にカットしてから張ります。ベニヤを半分ずつずらして張ることで、強度が上げられるそうです。
根太は1尺(303mm)ごとに設置するので、先ほどの印から1尺ずつの間隔で印をつけていきます。
ただ印をつけるだけだと、根太を設置する時に、印の手前か奥かどちら側に設置するか迷ってしまうときがあります。そのため、この印はどちら側に根太を設置するかがわかるような印にしておきましょう。
墨出しの方法
印をつけたら、根太を設置するための「墨出し」を行います。墨出しとは、その名の通り、墨で施工の基準となる線を床や壁などに表示する作業のことです。墨出しには、「墨壺」という道具を使います。墨壺の中には墨汁が入れられるようになっていて、その中で糸が墨汁に浸されるようになっています。
墨出しの際にはまず、先ほどつけた印と印の間に糸を張ります。2人いる場合は2人で両端をおさえますが、1人で作業する場合は、糸の先端に針がついた墨壺を使いましょう。片方の印に針を刺して糸を固定し、もう片方の端を手で押さえます。糸を少し強めに引っ張った状態でパチンと弾くことで、床に墨の線をつけることができます。
根太張りとベニヤ板の設置
墨出しが終わったら、いよいよ根太とベニヤ板を設置します。先ほどつけた印に従って、墨出ししたラインのどちら側に根太を設置するか注意しながら進めます。ここまでやってきた皆さんなら、後は方法さえわかればどんどん進められます。
そうしていよいよベニヤ板を設置します。部屋の隅からどんどん張っていきますが、しばらくすると難関が。
部屋の柱や収納です。板はこれらを避けて張る必要がありますので、部屋の形状に合わせてベニヤ板はカット加工しなければなりません。この加工を大工用語では「イジメる」というそうです。
なお、板をイジメる時は、簡易作業台を作ると楽です。この作業台、足は大工さんの手作りですが、調べてみると作り方は簡単。足はベニヤ板を半分にカットして、それぞれの真ん中に切り込みを入れて、X型に組み合わせるだけ。天板はベニヤ板をそのまま使用できます。
作り方はこちら(外部サイト)に詳しく記載されています。
今回は丸ノコを使ってベニヤ板を加工しました。
まずは天板の上に端材を乗せて、その上にベニヤ板を置きます。丸ノコを使う際の注意点は、必ず刃を空回りさせてから板にあててカットすること。板に当てた状態で刃を回転させると、回転の反動で刃が弾かれて、自分や周りの人が怪我をしてしまうことがあります。
ベニヤ板を部屋の形状に合わせてイジメながら、床に敷き詰めれば完成です。
なお、この時のビス打ちは、必ずビスがベニヤ板にめり込むようにしてください。ビスが浮いていると、上にクッションフロアを張った時にその箇所が盛り上がってしまうためです。ただし、板厚の半分以上めり込ませると、強度が保てなくなるため、注意が必要です。
完成!!
最後は恒例の記念写真です。
あと、こちらが忘れてはいけない道具たちです。
今回はかなり難易度が高めでしたが、職人さんの日々積み重ねられた技術と経験に改めて敬服しつつ、ここに書ききれないほど丁寧なご指導のもと、一緒に作業を経験できた貴重な一日でした。
supported by
今回のワークショップは、エコランドからの協賛を受けています。
・エコランドの不用品回収サービス【エコ回収】
http://www.eco-kaishu.jp/ecokaishu/
・エコランド 過去の支援実績
https://www.eco-land.jp/ecoauc-fund-report/
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