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「脱東京不動産」レポートvol.1 アートの拠点は、大正時代のお米屋さん

6月に「まちづクリエイティブ」が始めた「脱東京不動産」は、マッドシティエリアの遊休物件を見つけ出し、アーティストやデザイナー、建築家などのクリエイティブ層に提供する不動産サービス。

アトリエや住居として、自由に建物をカスタマイズしたい!

そんなクリエイティブ層に、手づくりリノベーションが可能な物件を提供し、さらに彼らの活動を支援。

地域を盛り上げるクリエイティブなプロジェクトをアーティストが行えるよう、地元の人々と彼らをつないでいます。

今回ご紹介するのは、そんな「脱東京不動産」の最初の物件として始まった、「旧・原田米店」です。

大正時代の静けさが残るお米屋さん。

外観はこんなかんじ

高層マンションに囲まれた中にひっそりと佇む旧・原田米店。

旧・水戸街道に面した明治時代から続くお米屋さんです。

このお屋敷は、大正時代からつい最近までずっと、使用されていました。

広大な緑の多い敷地に、商家や母屋、古民家、ガレージなどが昔の趣を残したままに建っています。

しばらくの間使われずにいたこのお屋敷ですが、現在はまちづクリエイティブが借り上げ、11組のアーティストや団体に提供しています。

アーティストたちは、自らの手で建物に改装・修復を加え、アトリエとして、自由度高く利用しています。

アーティストの手で改装され、アトリエとして蘇ったガレージ。

レトロな階段の格子。こんなところに大正テイストが

今回はその中から、まずひとりのアーティストをご紹介します。

旧・原田米店に入居するアーティストたち

古民家となりにあるガレージをアトリエにしているのは、美術家の池田剛介さん。

池田さんは、昨年の松戸アートラインプロジェクト(※2010年夏に松戸を舞台に行われたアートフェスティバル)

にて旧・原田米店を展示会場として公開した際、ガレージで「無人島に降る雨」という作品を発表しました。

普段なにげなく見ている雨を、自然現象から切り離し、自らの手で生み出すことで、

日常の中にある美しさを見いだす作品です。

その際に、「旧・原田米店」の制作環境を気に入り、入居を申し出てくれました。

この春より新たにアトリエとして改装し、使用しています。

取材時は夏の大阪での展示に向け、新作に取り組んでいました。

池田剛介さんの作品


池田さんのサイト:http://kosukeikeda.net/works/desert/


このアトリエで制作された作品が、現在大阪の「堂島リバービエンナーレ」にてインスタレーション展示されています。

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「循環的な仕組みから雨をうみだすインスタレーションの展開」を目指しています。

大阪の堂島リバーフォーラムにて8/21まで展示されています。

次回も、入居しているアーティストをご紹介しつつ、「脱東京」な暮らし方がどんなものか、

みなさんに伝えてゆきたいと思います。

お楽しみに!

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