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green drinks 松柏 vol.1 レポート
「自給自足の街」をテーマに飲み語り合うgreen drinks 松戸と、「カシワがカシワのままであり続けるために」をテーマに
飲み語り合うgreen drinks 柏。お隣同士の松戸と柏が一つになって、やっぱり飲み語り合うgreen drinks 松柏。松柏の
由来は鎌倉時代に日蓮宗の僧侶が「松栄えれば柏悦ぶ」と言い、松と柏は共に密接な関係であることを表現した言葉。
その言葉にあやかって隣町同士である松戸と柏をお互いに栄え、悦びあえる関係にしていきたいと想って立ち上げました。
その記念すべきVol.1を12/18(日)、松戸市のレストランorganic CAMOOにて、「隣町が栄えれば自分の街も悦ぶ
~千葉でgdを始めよう~」をテーマに開催いたしました。NPO法人グリーンズ理事の小野裕之さんをお迎えし、
「green drinksの始め方」についてお話を伺いました。
隣町が栄えれば自分の街も悦ぶ
全国57都市で開催されているgreen drinks 、そのうち千葉県での開催が7都市とあって、千葉はgdの集う県のようです。
県内のオーガナイザー同士連絡を取り合い、一緒にgdを盛り上げていきたいという思いから、今回のgd松柏を開催する
運びとなりました。
gd柏オーガナイザーの吉岡龍一
まずはgd柏オーガナイザーの吉岡龍一からgd柏の取り組みを紹介。gd柏はこれまでに2回開催しています。
「gd柏は、田舎と都会の共存する大好きな町・柏を、100年先も200年先も持続していく話し合いの場。これまでの
2回では環境コミュニケーションや食育、マクロビなどを取り上げてきました。柏のキャッチコピーはギャルでも解る
サステナブル。環境、エコロジー、持続可能性などといった言葉に全く縁や関心のない人にも来てもらえるイベント
にしたい」
続いてgd松戸オーガナイザーの殿塚建吾からgd松戸の取り組み紹介。gd松戸はこれまでに6回開催しています。
gd松戸オーガナイザーの殿塚建吾
「松戸は柏とは違い、人が抜けて行って隙間がある町で、それなら自分たちで何でも作ろうと、自給自足をテーマに
活動しています。これまでは仕事や食材、環境、エネルギー、住まい、はたまた結婚式や遊びまでをテーマとして取り
上げました。つまり暮らしです。僕たちが考える自給とは暮らしを自分たちで作ること。でも一人で全部はできないので、
街の中で自足したい。」
乾杯!
と、ここで今回のゲスト、逃げた猫を追って到着が遅れていた小野裕之さんが登場。参加者、ゲスト、オーガナイザーが
揃ったところで、乾杯!!
green drinks の始め方
そのままゲストの小野裕之さんのお話へ。小野さんが理事を務めるNPO法人グリーンズは、ウェブマガジンで
あるgreenz.jp、green drinks、そしてgreen school Tokyoも主催して、「知る、つながる、形にする」を
キーワードに活動の輪を広げています。
グリーンズが主催する日本のgd第1号、green drinks Tokyoでは2011年のテーマとして「これからのあたり
まえ、これからの○○」を掲げ、これまでのあたりまえを疑い、これからのあたりまえを考え作っていくイベントとして、
常に100人前後を集め、毎月開催されているそうです。今や全国57都市で開催されるに至り、広がりを見せる
gdですが、わずか2年前まではグリーンズが運営するgdTokyoが、日本で唯一開催されていました。gdが各地
に広まり、根付いて欲しいという思いから、green drinks japan を立ち上げ、各地に「greendrinksをやって
みませんか?」と呼びかける活動を始めたそうです。
gdの作り方を話す小野さん(正面左)
そんな小野さんがgdを運営し広めていくうえで大切にしていることを紹介して下さいました。小野さんはまず、
「あいまいさが生むナナメの関係」が大事だと語ります。「gdは「グリーン」という言葉の下で自由に何でもやって
いい、いわば「あいまい」なイベントで、この「あいまいさ」はすごく良いことなんです」
狭く限定するのでなく、広く開くことで色々なものや人が包括され、タテでもヨコでもないナナメの関係が生まれます。
そのナナメの構図はゲストと参加者という関係においても同じ。
「ゲストは前に座っていて、集まってくれた人たちはその話を聞いている。それって、どうしてもそうでなくちゃいけない
理由があるわけじゃなくて、たまたまそうなんだと思うんです。もっとみんなが主役で、街の魅力の晴れ舞台になるような
イベントにしていきたい」集まるみんなが主役に、という思いから、今後のgdTokyoはゲストトークなしの構成で展開して
いきたいと考えているそう。そんなナナメの構造が、日常的に接する相手との関係にも良い変化を与えます。
「gdが設けるテーマだったり、住んでる街を良くしたいというような話題って、関係性が深い相手、家族や友達とは
普段話しづらい。あえて話すことじゃないっていう空気があって、つい過ごしちゃう。でもテーマが外から与えられると
話しやすくなるんです。」
エネルギー、環境、街づくりや結婚のこと(11月のgdTokyo、テーマは「LOVE」だったそうです)まで、お互いに話し合い
ながら考えを深める。よく見知った相手と、より深く知り合うきっかけになる。gdはそんなイベントでもあるんです。
そして最も大切な「広げること」について。小野さんは「3年後のgdTokyoを運営しているのがグリーンズではなくてもいい」と言います。
「つまり、広がることが喜びなんです。オープンソースでやることが、僕らにとってのプラスにもなる。gd仙台やgd飛騨
なんかの立ち上げを手伝っていると、「よくそんなとこ行くね」と言われるんですけど、都会だけに生きて、都会だけに
友達がいる、田舎とのつながりがない生活はリスクが凄く高い。僕が提供できるものがあるなら提供して、つながりが
出来るならそれでいい」
小野さんのお話にわくわく
小野さんによればgdは「新しい町内会のようなもの」。あるテーマについて、その土地の人や興味のある人が
隔てなく集まり、美味しいご飯やお菓子を食べながら自由に話し合う、そしてその場の扉はいつも開いている。
そんなローカルなコミュニティ、土地と人の思いに根ざした取り組みの未来へと、視界が開けるお話でした。
グリーンな鍋、交流、そして
そしていよいよ!ゲストトークが終わった後は恒例の飲み会です。今回はいつになく豪勢ですよ!!飛騨牛の
すき焼きを筆頭に柏の野菜や魚介など、各地の食材を取り揃えた鍋料理の数々!!
鍋を囲んでお酒を飲んで、会話が弾み、新しい出会いが生まれます。交流こそgdの醍醐味!!
今夜も絶好調の川村靖朗副住職
酔いが回ってきたところで、gd松戸ではおなじみの河原塚本勝寺の川村靖朗副住職も登壇、松柏を巡る
エロい(?)法話を伺いました!
green drinks松戸とgreen drinks柏が手を取って開催したgreen drinks松柏、そのvol.1として、小野裕之さん
による「green drinksの始め方」、「松柏」に秘められた永続性、相互扶助の意味、各地の食材で作る鍋を囲んでの
交流会と盛り沢山な、終始笑いの絶えない温かいイベントとなりました。当日は寒いなか50名以上の方々にお越し
頂きました。皆さま、本当にありがとうございました。
reporter
吉野元春
横浜市戸塚区在住。かつてトゥール・ポワティエ間の戦いが起こった10月10日に生を享ける。尊敬する人物は吉本隆明
と古井由吉。松戸アートラインプロジェクト2011のレポート班・インタビュー担当。八ヶ岳の近くにある農業大学校出身で、
羊と花を愛する男。
Twitter:motechil
——〈以下は事前の告知時の記事になります〉——
green drinksとは、東京やニューヨーク、中国からボツワナまで世界の800都市以上で開催されている
グリーンやエコをテーマにした飲み会のこと。略してgd。日本ではgreenz.jpがオーガナイザーを務める
TOKYOをはじめ、大阪、飛騨、新潟、福岡など全国55の都市で開催されています。
green drinks 松柏とは
松柏という熟語をご存知でしょうか。辞書を引いてみると、①松と柏の両木ともに四季を通じて葉の色を
変えずに、樹齢も長いことから、変わらずに永く栄える事の例え。②松と柏がともに、一年中緑を保って
色を変えないことから、節を守って変わらないこととあります。これら両木の個性、性質を踏まえて、鎌倉
時代に日蓮宗の僧侶が「松栄えれば柏悦ぶ」と言い、松と柏は共に密接な関係であることを表現した
そうです。by川村靖朗(河原塚本勝寺 副住職。gd松戸法話担当)
green drinks 松柏とは松戸と柏が共同で開催するgdのこと。そんな言葉にあやかって、隣町同士である
松戸と柏をお互いに栄え、悦びあえる関係にしていきたいと想って立ち上げました。
vol.1のテーマは「隣町が栄えれば自分の街も悦ぶ ~千葉でgdを始めよう~」
松戸と柏を含めて千葉県ではなんと7か所でgdが開催されています。gd佐倉を皮切りに、greenz.jp初代
編集長の鈴木菜央さんがオーガナイザーを務めるgdboso、そして2011年5月に始まったgd松戸、その
翌月に立ち上がったgd柏、その後どんどんと勢いを増し、北総、館山、千葉、金谷など2011年だけで一気
に増えました。
せっかく県内にたくさんの仲間がいるのに、松戸と柏だけで終わらせるのはもったいない!ということで
gd松柏vol.1では県内のオーガナイザーを集結させ、マクロビ鍋やオーガニック鍋、館山の幸たらふく鍋
など各地の地元特産品をふんだんに使った大忘年会鍋食べ放題パーティを行います。
ゲストにはgreenz.jp副編集長の小野裕之さんをお迎えし、green drinksの始め方や立ち上げ方に
ついてお話し頂きながら、各地域の名産品を持ち込んだ鍋を囲み、各オーガナイザーが目指す街の
姿や課題についてみんなで話し合います。そして7つとは言わず県内にどんどんgreen drinksを拡げ、
千葉県をgreenでサステナブルで自給的でhappyな地域として独立させようではありませんか!!
green drinks 松柏 vol.1 「隣町が栄えれば自分の街も悦ぶ ~千葉でgdを始めよう~」
日時:12月18日(日)18:00~22:00
場所:“旨い野菜のレストラン” organic CAMOO
地図
新京成線「八柱駅」南口 or JR武蔵野線「新八柱駅」より徒歩5分
※新京成線とJR武蔵野線の駅は、隣接しています。
※詳細なアクセスはお申込み頂きました方にお伝えさせて頂きます。
料金:3,000円(各地の鍋食べ放題&ワンドリンク付)
申し込み方法:ページ下のフォームよりお申し込みください。
プログラム:
17:30~18:00 開場
18:00~18:05 はじまりの挨拶
18:05~18:20 ゲストトーク 「green drinksの始め方」
18:20~18:25 gd柏の紹介
18:25~18:35 gd松戸の紹介
18:35~19:00 各地のオーガナイザーによるマイクリレー
19:00~20:00 鍋を囲んでみんなで乾杯! それぞれの街のgreen drinksが目指すもの
20:00~22:00 交流会
【ゲスト】
小野裕之
greenz.jp副編集長/NPO法人グリーンズ(申請中)理事。84年岡山県生まれ。中央大学総合政策学部
在学中に出会った“Sustainable Living”の考え方とそれを教えてくれた恩師に深く感銘を受ける。09年
12月よりgreenz.jpに参加。現在は、事業開発・運営などのプロデュース業務がメイン。また、日本全国
10カ所以上のgreen drinksに参加し、立ち上げのサポートも行っている。
【gd松柏オーガナイザー】
殿塚建吾&吉岡龍一
殿塚建吾(写真右)
:gd松戸のオーガナイザー。ボロ家探しとCSRイベントが本業。自給的な暮らしを松戸で試みるおしゃべり出っ歯。
吉岡龍一(写真左)
:gd柏のオーガナイザー。カシワカラ代表。母国のウォッカを飲みながらドエロでドエコな百姓を目指して修行中。
【各地のオーガナイザー】
今のところ下記の方々からご参加の表明を頂いております。
gd館山:塩野健介さん(独協大学4年生)
gd金谷:北川義樹さん(オルタナS編集員)
★おかげさまで定員に達したため事前申し込みを締め切らせて
頂きました。当日お越し頂きましても入場できない場合がございます。
予めご了承ください。たくさんのお申込みありがとうございました。
※プログラムは予告なく変更になる場合がございます。
※当日の様子はUST中継させて頂く場合がございます。 また撮影した
写真・映像は Web上で公開させて頂く場合がございます。
※申込み多数の場合は受付を締め切らせて頂く場合がございます。
あらかじめご了承ください。
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