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MAD Cityが提供する18のサポート(その3)改装すると退去時むしろオトクになる「改装キックバック」

不動産事業はまだまだ進化の余地がある

人口・世帯数の減少や空き家の増加、インターネットの発達やテクノロジーの進化などにより、不動産事業のあり方も大きく変化しつつあります。たとえば入居者による改装やDIYリノベーションが可能な不動産検索サイトや、物件単体ではなくエリア価値の向上に取り組む不動産屋不動産取引とビジネスとITを掛け合わしたような不動産サービスなど、続々と新しい動きが出てきています。今まさに不動産事業も時代に合わせてアップデートしていく転換期にあるように思います。

未来に向けて不動産事業とまちづくりも、サービス内容や取組方法をアップデートしていく必要があります。(画像引用元)

未来に向けて不動産事業とまちづくりも、サービス内容や取組方法をアップデートしていく必要があります。(画像引用元)

「賃貸物件=一時的な住まい」というイメージを助長してきた現状回復義務

築古の賃貸物件といえば、よくある白い壁紙やクッションフロア、時代に合わない間取りといった、どこか残念な物足りなさを感じることが多いように思います。賃貸アパート→分譲マンション→庭付き郊外一戸建てでゴールという、高度成長期に普遍的だった住宅に対する価値観を引きずっているからか、賃貸物件=一時的な住まいというイメージが支配的です。そして、そういったイメージを助長してきたのが退去の際の「現状回復義務」の存在。お部屋の改装はもとより、壁に釘を打つことすら退去時の費用に跳ね返ってしまうので、各々が感性やライフスタイルに合わせてお部屋を自由に改装することを阻んでいます。

MAD Cityでは入居者による改装可能な賃貸物件を専門的に扱っています

現状回復がまだまだ主流な賃貸不動産業界において、MAD Cityでは、入居者による改装可能(現状回復不要!)な賃貸物件を専門的に扱っています。2010年のMAD Cityプロジェクト立ち上げから約70件の賃貸物件を扱っており、そのうち約50件は改装可能です。押入れや壁を取り払ったり、壁にビスを打ったり、壁を塗ったり、床を張り替えたり…、今では、入居者さんの想像力と行動力が生み出してきた素敵なお部屋がたくさん生まれています。

壁や天井、床に家具などのインテリア。アイデアと行動力次第で素敵なお部屋をDIYリノベーションでつくることができます。

壁や天井、床に家具などのインテリア。アイデアと行動力次第で素敵なお部屋をDIYリノベーションでつくることができます。(関連記事はこちら)

改装のバリューに応じてキャッシュバック

MAD Cityでは、入居者さんが手間隙かけて取り組まれた改装によって物件の価値が上がり、退去後の家賃が上昇した場合、最大で家賃上昇額の3ヶ月分がキャッシュバックされる「改装キックバック」を提供しています。従来の賃貸物件であれば改装した場合、退去の際に原状回復する必要がありました。例えばDIYで改装するとしても、坪2万円程度は実費がかかるものです。2DKなら20万円程度でしょうか。原状回復となると業者の手も借りる必要があり改装の実費以上にかかることが多いわけですが、仮に同額としても退去の際には20万円を負担する必要が出てきます。

しかし、MAD Cityの物件では、この費用を支払う必要がないだけでなく、退去後の家賃が上がった場合はキックバックが受け取れます。例えば2DKで月額6万円の家賃が月額7.5万円になれば、差額3ヶ月分の4.5万円がキャッシュバックで受け取れます。20万円の費用がかかっていたことと比較すると、約25万円のオトクとなるわけです。MAD Cityでは過去に約15万円がキャッシュバックされた実例もあります。改装が魅力的であればあるほど退去時にメリットが生まれるというサービスは、まだ他では見られないものです。ぜひ思いっきりご自宅の改装を楽しんでいただけたらと思います。

こちらは2016年3月8日にOAされたフジテレビの「とくダネ!」の一コマ。12畳のありきたりのリビングを、押入れを取り払い、床を張り替えるなどしてデザイナーズマンション風の16畳のお部屋に改装されています。

こちらは2016年3月8日にOAされたフジテレビの「とくダネ!」の一コマ。連なった6畳間の和室2部屋を、押入れを取り払い、床を張り替えるなどしてデザイナーズマンション風の16畳のお部屋に改装されています。(画像引用元)

入居者さんと同じ方向を向いていたい

従来の不動産屋と入居者の関係といえば、やり取りをするのは契約と更新手続きのとき、他はクレームをちらほら受けるくらい…。住宅という生活の根幹を扱っているにもかかわらず、けっこう殺伐とした関係性が当たり前になっていることはとても残念です。MAD Cityの場合、入居者さんと同じ方向を向いていたい、まちづくりに一緒に取り組む仲間として関わりたいという理念があります。入居してからも改装に関する相談はもとより、DIYツールのレンタル、入居者同士の交流や不要品交換サポート、まち案内などなど、入居者さんのニーズに合わせたサポートを提供しています。こうした多様な生活サービスが可能なのも、大家さんから物件を一括で借り上げし、一時的な大家さん代わりとして、お部屋をサブリース(転貸)するという手法を採用しているからです。

あなたの改装が次の入居者へと受け継がれます

前入居者が残した素敵な改装が新たな入居者への付加価値となる、そんな好循環が作れたら素敵ですよね。改装可能な賃貸物件の場合、ほぼ完成しているけれど、まだ終わっていない改装箇所が残っている場合があります。工事が終わっていないお部屋はなかなか借り手もつきづらいものですが、改装箇所の改装を仕上げていただけたら物件の価値が高まることが多いものなんです。お部屋を改装することは悪ではない、むしろ改装をやり切ることが大家側にも住人にもプラスになる、改装は善なのではないかとMAD Cityでは考えています。ぜひこういった取り組みから、改装が当たり前になった住宅文化が育まれたらとても面白いと思います。

改装された物件が次の入居者へも引き継がれていく流れが、やがて日本の住宅文化をアップデートしてけたらと思うと、なんだかわくわくします。

改装された物件が次の入居者へも引き継がれていく流れが、やがて日本の住宅文化をアップデートしてけたらと思うと、なんだかわくわくします。(画像引用元)

MAD City18のサービスにご期待ください

いかがでしたでしょうか?改装が魅力的であればあるほど、退去時に報酬が還元される改装キックバックをご紹介しました。改装やDIYリノベーションで自分らしい空間づくりを実現してみたいと思った方は、ぜひMAD Cityの物件情報を検索してみてください。また、不動産や建築、まちづくりに取り組まれているなどMAD Cityの取組について興味関心がある方は、取材や視察でご説明させていただいています。ご希望される方または団体はこちらまで是非ご連絡ください。

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(2016/04/01)

著者プロフィール

funahashi taku

funahashi taku

空き家を魅力的な「まちのコンテンツ」に生まれ変わらせたり、社会的課題解決のツールとして活用したい、そんな観点から書いているブログ「空き家グッド」を運営しています。2015年6月からはMAD Cityのウェブメディア「madcity.jp」に記事をちょくちょく寄稿しています。
http://akiya123.hatenablog.com/

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