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ローカル・エコシステム形成研究

概要

MAD Cityに関わる入居者の多くが起業しており、飲食や技芸教室といった事業を行っています。その多くは個人ベースで、規模を求めず、地方ならではの成長や持続を行っている「ひとり起業家」です。一方で地方創生のなか、日本国内各地で地方の個性や価値を高め、事業者の収益に上限がない仕事コンテンツが求められています。そこでシリコンバレーなどでの起業・不動産の生態系研究に知見をもつ中島弘貴(東京⼤学未来ビジョン研究センター)を中心とするメンバーで、日本の地方ならではの起業を支える生態系を研究しています。

  • プロジェクト名
    • ローカル・エコシステム形成研究
  • 実施期間
    • 2022年4月~進行中

ストーリー

都市間競争を勝ち抜くため、経済圏として自立・循環するローカル・エコシステムの形成が求められており、大都市周縁部や地方都市では、その萌芽的取組が見られています。松戸駅周辺地区では、子育て女性などの個人が、徒歩圏外からも集客する焼き菓子店や従来廃棄されていた梨を使ったビール醸造所などの魅力あるスモールビジネスを実施しています。このような「ひとり起業家」は、社会や地域への貢献を通じて自己実現を図る活動を企図しており、ローカル・エコシステム形成の有力な担い手だと捉えられます。

一方、ひとり起業家は子育てや介護などの事情によって、働く場所や時間に制約が発生する場合があり、一般的な需要の低い店舗併用住宅などの不動産が、職住近接ニーズの高まりによって再価値化する可能性が考えられます。このPJでは、潜在的なひとり起業家層および活用可能性のある職住近接型不動産双方の実態をMAD Cityの複数の事業者を通じて把握することで、日本国内のローカル・エコシステム形成可能地区を特定することになります。

成果

MAD City内のひとり起業家から特徴的な事業者を選定し、事前アンケートと対面ヒアリングを通じて実態把握を行いました。そのなかで概ね3つの累計が浮かび上がり、その際にまちづクリエイティブのようなまちづくり会社が担いうる役割が異なる仮設が生まれました。今後は東京圏の大都市周縁・郊外を対象とするアンケート調査を通じて、ひとり起業家層と活用可能性不動産の地理的分布を把握して重ね合わせていきます。

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手法

研究者との連携

まちづくりの領域は農業や行事など特定の産業や風物のフィールドワーク調査、あるいは学生などが主体となる研究者側の実践研究が行われ、一般的な理論の検証の場としては珍しく思います。MAD Cityのある松戸はまちとして特殊とは言えず、むしろよくあるベッドタウンで郊外都市だからこそ一般理論の研究対象になり得ると感じます。特にMAD Citでは把握している情報がミクロな領域まで及ぶことから、研究者との連携をスムーズに行うことができました。

MAD Cityの人的ネットワークやデータベース

研究者側のアンケートやヒアリングにおいては、まちづクリエイティブ側も積極的に対象者の選定に関わりました。研究者と既往研究の共有を受けながら意見交換を嵩ねて仮設設定に参画することで研究の当事者として活動したほか、当初から一定の蓄積に努めている入居者データベースが研究企画に役立ち、また個々人のパーソナリティに関するコメントあるいは具体的な業態についても具体的な情報提供を行いました。

MAD Cityの事務局機能

アンケートやヒアリングの具体化においては、まちづクリエイティブが事務局としてアンケート依頼や回収、ヒアリングにおいても依頼はもちろん日程調整や会場提供までサポートすることができました。事前から対入居者の事務局機能を有することから、高い研究効率を実現することができたと考えます。

学術論文・発表への参画(今後の予定)

今後には研究者側で松戸以外への大規模アンケート調査を予定しており、その際には学術論文化や発表にも積極的に関わることで、MAD City側の知見蓄積やアップデートに取り組んでいこうと考えています。

メンバー

中島弘貴(東京⼤学未来ビジョン研究センター 特任助教)
⾺場弘樹(京都⼤学東南アジア地域研究研究所/⽩眉センター 特定助教)
株式会社まちづクリエイティブ

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