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地元クラフトビール「松戸ビール」のリブランディング
概要
概要
MAD Cityが運営する物件で、2022年時点で松戸市唯一のクラフトビール醸造所およびタップルームを営む「松戸ビール」において、瓶ビールの商品強化が必要となり、まちづクリエイティブと協業してリブランディングを行いました。
- プロジェクト名
- 松戸ビールリブランディング
- 実施期間
- 2022年1月~継続中
ストーリー
松戸ビールでは従来から店内での販売を主力にしていたところ、2020年末ごろからのコロナ感染症のまん延もあり、テイクアウト商材の拡充が重要となりました。しかし瓶ビールとなると色付きボトルを採用する必要があることから、ビールが持つ見た目そのままには見えなくなってしまいます。ラベルのデザインや、地域性をより強調するためのコンセプトづくりや販路開拓が必要となり、簡単ではないという課題がありました。
そこで地域のクリエイターとのネットワークがあるまちづクリエイティブがレベニューシェア方式で参画することとなり、アートワークを松戸在住のアーティスト HOLHY(ホーリー)氏、デザインおよびアートディレクションをまちづクリエイティブ取締役の小田雄太が務め、地元の強いつながりを活かしたリブランディングの取り組みを行いました。
デザインを一新するにあたり、モチーフの候補になったのが地方でしばしば見られる酒瓶をもったタヌキでした。松戸ビールの立地する松戸駅東口は小高い丘になっていてタヌキが出没すること、実際に当該地の岩瀬自治会はタヌキをキャラクターとしているといったまちづクリエイティブ社の知見と、タヌキを食物・財福を司る神である「大黒天」を模してアレンジしたHOLHYの着想をもとに、リブランディングが実現しました。
成果
地域に根差したデザイン変更などから地域密着ブランドとして以前にも増して松戸に関わる企業や住民に認知されることとなり、松戸市ふるさと納税返礼品への採用、松戸駅のアトレ松戸店でのポップアップ店舗の実現、千葉西部のマーケットイベントへの出店などによって、コロナ感染症による店舗の飲食営業停止や入店者制限などの厳しい状況にも拘らず前年比で売上を上昇させることができました。
メンバー
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