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MAD City People #01|株式会社クラボ 橋本翼(後編)

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新たな生産拠点としてのPARADISE AIR

ーちなみにPARADISE AIRに入居されたきっかけは?
それまでの場所だと狭くなってしまったのと、四六時中作業するので、下から苦情がきちゃったんですよね。2階建ての2階だったんですけど。下がビニール袋作ってる工場で。

ー工場なのに苦情きたんですか(笑)
そうなんです。これはいよいよ転居しないとと思って。服を扱うから、綺麗な場所に引っ越したいなという思いもあり、それでまちづクリエイティブに相談したら、ちょうどPARADISE AIRが運営開始になったかどうかくらいのタイミングで。かなり早い段階だったので、まだガラガラでした。今と違ってこんなに綺麗じゃなく、ちょっとした廃墟状態。

ーそれでも、ここに決めた要因は?
夜中も作業できるし、防音も部屋ごとにしっかりしていることですかね。特殊な素材や溶剤の臭いもカットされる。その辺はものを作る身としては嬉しいです。入居してからもう約2年半経ちます。うちは1日何件も配送物の荷受や出荷があるので、エレベーターが使えない点は不便ですが、その他は満足していますよ。

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ー松戸っていう場所についてはどうですか?
松戸は、意外と都内が近いんですよ。お客さんが打ち合わせに来ることも多いですが、「松戸って意外と近いね」って皆さん仰いますね。あと個人的には釣りが好きなので、すぐ裏に江戸川や水路など、釣りスポットが充実しているのも良いですね。

ー釣れるんですか?
釣れますよ。鯉とか、ブラックバス、タナゴ、ハヤ、雷魚、スズキなんかも。もうシーズンが終わっちゃいましたが、この前まで夜中に江戸川に行くとウナギを獲ってる人がたくさんいました。

ーウナギとれるんですね(笑)
そうなんですよ、竹の筒でできた仕掛けが等間隔で沈んでて。たまに釣りしてると引っ掛けちゃうんですけど。

ーいまも釣りは結構行くんですか?
行ってますね、裏の江戸川はほぼ毎日。

ー毎日!?
はい。釣りとロードバイクが趣味なので、江戸川沿いをバァーって夜中に走るんです。定時が19時半なので、22時くらいにロードバイクで江戸川沿いを走って、2時間くらいで帰って来るっていうのが多いですね。ロードバイクするか釣りするかって感じで。

ー釣りは何時くらいに行くんですか?朝とか?
朝も夜も行きます。ルアーって出荷前にスイムテストといって、ちゃんと泳ぐか試す作業があるんです。これは明るい時間にやらないと見えないので、出荷前は朝江戸川に行きます。

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眠れないから眠らない人

ー毎日のサイクルじゃないにしても、常に活動してる感じですよね。例えば、仕事して、2~3時まで江戸川に行って、家帰って寝て、朝起きて釣り行くみたいな日もあるってことですか?
もう全然ありますよ、普通ですね(笑)

ー体質的にはそれで十分なんですね。
そうですね、急にスイッチがオフになるタイミングがあって。その時はもう寝れないくらいまで寝て。

ーそれで半年分の睡眠なんですね。
「いつ休んでるの?」とはすごい言われますね。スタッフとか、取引先とかにも。

ーでもなにか動いているのがいいんですね
そうですね、やっていないと不安になっちゃう。自営業のせいかもしれないですけど、どうせ家帰っても不安で寝れないことはよくあって。それだったら動いてようっていう。でも昼間は眠い。

ーやっぱり昼間は眠いんですね(笑)
眠いけど、起きちゃうからやってようと。本当は寝ておいた方が良いよなとは思うんですけど。どうせ寝れないから仕事しちゃおうっていう割り切りです。

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10年後の危機感

ーこれからのクラボの展望などはありますか?
新しい試みとして、16歳を試験的に雇用しています。高校一年生。本人の意欲次第ですが、法令的に可能な範囲で低い年齢から雇用しています。将来うちに勤めてくれるかは分からないですが、うちに来て社会に触れることで、少しでも仕事に対する自分の考えを持ってくれたら、という感覚です。

ー16歳ですか
自分がいた金型業界、縫製業界もそうですが、高齢化が深刻です。今の第一線の方々が引退されたらいよいよ国内の発注先が無くなる。ロストテクノロジーじゃないですが、誰も作り方がわからなくなるような事がたくさん出てきます。

例えば、いま国内で販売される衣料品の約2%しか国内で製造されていなくて、他は海外です。恐らくこの数字が戻る事は今後無いと考えてます。年々減少していく仕事量、工賃、納期のことを考えて、10年をタイムリミットに人材を育成していかなければと思っています。高齢化を否定するわけではなく、労働意欲のある高齢の方に案件を依頼する事は絶対に必要です。でも、それと同じ分だけ若い方にも仕事をお願いしていかないと途絶えてしまう。負担は多くありますが、身の回りを潤すという意味では必要な事だと思っています。

ー確かにそうですね
今は会社として何とかやっていけていますが、このままだと10年後は金型、服飾問わず、国内の人の手が関わるモノつくり業界そのものの存続が厳しいだろうなという危機感があります。ただそれも時代の流れなので、手仕事が必ず必要とされた今までと違い、手仕事に対する価値を維持する努力をしていかないといけない時代に入ったのではないかなと思います。

ーいろんな専門性を持った人が集まって、その中の強みを単純に伸ばしていくんじゃなく、コミュニティを整備して、広げていくことに力を入れているんですね
ひとつのジャンルにまつわるスキルだけで食っていける時代でもないので、コミュニティを整備する事で本来知り得なかったことを知ってもらいたいなと思っています。ただ、その中で個性が薄まってく方向になってしまっては元も子もないので塩梅ですね。最低限の秩序を守ってもらいつつ、会社の設備や人脈をうまく活用し、自己実現に使って貰えたら本望です。

※本記事はmadcity.jp および M.E.A.R.L の共通記事となります

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