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ヴァスコ・ムラオが描いた「松戸感覚」

松戸のまちが一枚の線画に!松戸市民が一番好きな場所を探してみましょう「ヴァスコ・ムラオ作品展示&滞在報告会レポート」(前編)

ヴァスコ・ムラオの描く「松戸感覚」

黒いペン、紙、時間だけを使って、都市の街並や建築物を描くポルトガル出身のアーティスト、ヴァスコ・ムラオさんが、松戸のアーティスト・イン・レジデンス「PARADISE AIR」での3ヶ月間の滞在制作の集大成として2016年1月22日(金)から、作品「Matsudo Perceptions」を発表しました。(ヴァスコ・ムラオさんへのインタビュー記事も合わせてご覧ください。)

松戸駅西口デッキにのぼりが出現!風に吹かれていて、何が描かれているのか一見するとわからないですが、立ち止まってよく見ると、松戸の街並や建築物が描かれていることがわかります。

松戸駅西口デッキにのぼりが出現!風に吹かれていて、何が描かれているのか一見するとわからないですが、立ち止まってよく見ると、松戸の街並や建築物が描かれていることがわかります。

作品の展示は、松戸市文化ホール/伊勢丹前プラザ広場で1月31日(日)まで、松戸駅西口デッキで1月24日(日)まで実施されました。緻密な線画作品に多くの人が見入っていました。筆者が見に行った日は日曜日で、ちょうど他にも地元中学生の展示発表もあり、多くの家族連れが立ち止まって絵を鑑賞していました。

絵の中に描かれた松戸の街並や建物を読み解いている姿が印象的です。

絵の中に描かれた松戸の街並や建物を読み解いている姿が印象的です。

作品の着想や展示の意図、滞在報告会の様子

今回のムラオさんの作品の着想や展示の意図、滞在報告会の様子などは、すでに複数のメディアで紹介されています。例えば、日本独特な旗の形式の一つである、「のぼり旗」にインスピレーションを感じたこと。

当初は線画を拡大して壁画にする計画だったが、母国や現在住むスペインではあまり目にしない、店や商品をPRする多くの「のぼり旗」に着目。旗は壁画よりも街に溶け込み、展示後には市民にプレゼントできると考え、初めて布を使った作品に挑んだ。

松戸の魅力を描き旗に ポルトガル出身の芸術家、緻密な線画作品を展示

松戸のまちを探索しているときによく見かけたという「のぼり旗」。下地の赤と線のベージュは、PARADISE AIRの内装の色から採用したそうです。

松戸のまちを探索しているときによく見かけたという「のぼり旗」。下地の赤と線のベージュは、PARADISE AIRの内装の色から採用したそうです。

松戸で出会った92人へのインタビューを元に、作品制作を進めていったプロセスのこと。

ムラオさんは、PARADISE AIR(パラダイスエア)ロングステイアーティストとして、2015年11月から松戸に滞在しています。

松戸での滞在中、「探索」「描く」「展示」の3つを意識して制作を進めてきたそうです。

「探索」のときは、松戸で出会った92人にインタビューを実施。それぞれの人が「好きな松戸」を聞きました。その場所を実際に見渡したりあるいは見上げたり見下ろしたりしながら、「松戸で感じたさまざまなもの、その時々に感じたもの」を1枚の絵に落とし込んだとのこと。

「描く」は、33日間に及びました。ムラオさんが感じた「松戸」が緻密に描かれています。大きなビルディングや、小さな家屋、それら全てが等しく価値を持ちながら「松戸」を構成していることを表現しています。

また、描いている最中にもよく街に出かけたそうです。松戸に滞在していることで、すぐ見にいけることも良かったとムラオさんは語ります。

ついにお披露目!ヴァスコ・ムラオさんの描く「松戸感覚」

かつて回転レストランとして松戸の人気スポットだった松戸ビル最上階(20階)で行われた滞在報告会には松戸内外から多くの人が参加しました。ちなみに報告会に直接は関係ないですが、報告会後に松戸市内にある佐渡々嶽部屋の琴奨菊の優勝が決まるかどうかという一番の模様がラジオ中継されていました。めでたく琴奨菊の優勝でした!

かつて回転レストランとして松戸の人気スポットだった松戸ビル最上階(20階)で行われた滞在報告会には松戸内外から多くの人が参加しました。ちなみに報告会に直接は関係ないですが、報告会後に松戸市内にある佐渡々嶽部屋の琴奨菊の優勝が決まるかどうかという一番の模様がラジオ中継されていました。めでたく琴奨菊の優勝でした!

ヴァスコ・ムラオの線画を読み解く

ムラオさんの線画には、無機質な建築物をモチーフとしながらも、そこに宿る人々の思いや暮らしが描かれています。ポルトガル出身のアーティストであるムラオさんが見た「Matsudo」と、松戸に住み・働き・学び・遊ぶ人たちが見ている「松戸」はどんな違いがあるのでしょうか。

松戸で出会った92人へのインタビューで聞いた「一番好きな松戸」に、ムラオさんが実際に見渡したり、見上げたり見下ろしたりしながら「松戸で感じたさまざまなもの、その時々感じた”松戸”が緻密に描かれています。

松戸で出会った92人へのインタビューで聞いた「一番好きな松戸」に、ムラオさんが実際に見渡したり、見上げたり見下ろしたりしながら「松戸で感じたさまざまなもの、その時々感じた”松戸”が緻密に描かれています。

こちらの線画の制作には33日間かかったそう。大きなビルや小さな家屋、そして江戸川や常磐線などなど、松戸というまちを構成する一つ一つの素材が大きさや角度をさまざまに変えて組み合わさってできた作品です。ムラオさんは樹木などの自然(有機物)は描かないため、多くの松戸市民が好きな場所だと答えた「江戸川」は、作品左側の巨大な余白(江戸川の形にカーブしている)で表現しているといいます。線画のプロセスは以下の動画がわかりやすいです。

MATSUDO PERCEPTIONS from mister mourao on Vimeo.

後編では、ムラオさんの線画を部分的に切り取って現実の松戸の街並と建築物とを照らし合わせてみます。引き続きぜひご覧ください!(後編は2016年2月15日に公開予定)

(2016/02/08)

著者プロフィール

funahashi taku

funahashi taku

空き家を魅力的な「まちのコンテンツ」に生まれ変わらせたり、社会的課題解決のツールとして活用したい、そんな観点から書いているブログ「空き家グッド」を運営しています。2015年6月からはMAD Cityのウェブメディア「madcity.jp」に記事をちょくちょく寄稿しています。
http://akiya123.hatenablog.com/

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