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駅近・路面・角地の店舗物件「ナナメにかまえる。」で1日限定の「OKAYU SHOP」がオープン
MAD Cityの店舗物件が1日限定オープン
現在、入居者募集中の店舗物件「ナナメにかまえる。」で今年1月の寒空の中、1日限定のフードイベント「TAIWAN OKAYU SHOP」が開催されました。台湾の屋台をテーマにしたお粥屋さんがこの日だけオープンし、開店早々さまざまなお客様にご来店いただき、当初用意した50食のお粥はイベント開始3時間で完売するという盛況ぶり。その後はコーヒーやワインなどを販売しました。遠くは横浜や鎌倉などからいらしてくれた方も。今回のイベントは、もともと老舗だった「華膳」というお弁当屋さんの古い建物に、新たな命を吹き込む準備としての意味合いがあります。主催はMAD City入居者であるTeshigotoの古平賢志さん。事前告知をしっかりやったこと、あくまでもおしゃれな場所としてアプローチしたことなどが功を奏したのか、多くの人が集まり、いつもは素通りする人が多い通りがまるで台湾の路地裏屋台のような風景に変わりました。
通りに面したナナメのカウンターが特徴的なこちらの建物で、1日限定のOKAYU SHOPがオープン!
まちの風景が変わった
今回の1日限定オープンした空き店舗は、松戸駅西口から徒歩約3分という好立地。お店を出すには嬉しい「駅近・路面・角地」という3拍子が揃っています。そんなポテンシャルのある空き店舗をほぼ改装無しで1日オープンさせることで、まちの風景が一時的にせよ変わりました。今回のイベントの趣旨は、普段あまり人が寄り付かない場所に食をツールとして、おしゃれでコミュニケーションのとりやすいポップアップショップを仕掛けることでした。松戸には普段観られない、若いおしゃれな人たちが集まる、興味をもった人同士がコミュニケーションをとるなど、まちの風景が変わるという実験的なアプローチができました。
いつもは空き店舗だったこちらの物件。お店が開くことで、多くの人が集まり、まちが賑やかになりました。
物件の立地や内装から、カオス感満載なアジアの裏路地をイメージ
今回の1日限定ショップは、なぜ台湾の屋台をテーマにしたお粥屋さんだったかというと、台湾を旅してきた主催者の古平さんの体験が色濃く活かされています。歓楽街の外れとアジアの裏路地とのイメージを重ね合わせるあたりは、古平さんならではの着眼点です。
初めて物件の立地、内装を見にいった時の印象として歓楽街の外れにあり、質屋・立ち飲み屋・パチンコに囲まれお世辞にも清潔感のある場所ではない感じでした。これを逆手にとり、外的環境をカオス感の満載なアジアの裏路地と捉えた時、いつか旅をした台北の屋台とイメージとかぶり、あそこで朝食べたお粥をここで再現したいと思いました。
松戸西口駅前の歓楽街の外れと、カオスな感じがするアジアの裏路地、二つのイメージが重なったことが、今回の「ONE DAY FOOD STAND [TAIWAN OKAYU SHOP]」誕生のきっかけです。
新規出店のポイント
新規出店するにあたって、重要なポイントは何でしょうか。こちらのサイトによると、まず出店候補地の「商圏(お客さんの来店範囲)」を見る、と指摘しています。商圏内にターゲットとする人が多いほど高い売り上げが期待できるわけです。例えば松戸市は世帯数209,570世帯、人口484,457人(平成22年国勢調査)、事業所数3,192事業所(県内3位)、従業員数28,372人(県内4位)(平成19年商業統計調査)と、多くの人が暮らし働いています。駅乗降客数もJR松戸駅の2014年度の1日平均乗車人員は98,076人で、JR東日本の駅の中で39位、千葉県内の駅の中では6位、新京成電鉄にいたっては2014年度の1日平均乗降人員は105,205人で、新京成電鉄の駅の中では1位です。(「Wikipedia>松戸駅」参照)もちろんこういったデータは新規出店を検討する際に必要なデータのほんの一部ですが、松戸というまちにはまだ一定の可能性があることは間違いありません。
実は松戸駅前エリアには若い世代が多く住んでいる
松戸の可能性ということで付け加えると、実は松戸駅前は若い住民が集まっているエリアで、一説には「もし駅前エリアを一つの市として扱うと、平均年齢は全国でも指折りの若さになる」とのことです。たしかに松戸駅前は近年になり高層マンションの建設が進むなど、若者や子育て世代の流入が進んでいることを伺わせます。にもかかわらず、松戸駅前には都会的な店といえば大手チェーン店ばかりで、小気味の良いカフェなどが大変不足しています。その結果、松戸の若い世代は松戸に期待をしておらず、すぐに東京(せめて柏)に行ってしまうわけですが、裏を返せば潜在的な客層がたくさん居て競合が少ないということです。魅力的なお店を出したなら、むしろ激戦区の都内や柏よりビジネスが成立する可能性は高いのではないでしょうか。
松戸駅前は実は若い世代の人口が多く、店舗の内容次第で大ヒットするポテンシャルを秘めています。
どうやって魅力的なお店を増やして平日に人が滞留するまちにするか
空き店舗を使った1日限定のイベントによって、今後のまちづくりに必要なポイントが見えてきたと古平さんは言います。今後、人口減少していく中で、魅力的なお店をやる人を増やして、特に平日にお客さんがまちに滞留するようにするために何ができるのかを真剣に考えるときがきています。
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横浜や渋谷、新宿とかなら僕らがまちづくりを意識することはない。だって、街にほっといてもたくさんの人がいるもの。極端な話、良い商品をリーズナブルな値段で販売して話題になれば勝手に売上が伸びる。ところが松戸はどうだい?平日の日中…
Posted by 古平 賢志 on 2016年1月19日
(古平さんへのインタビュー記事はこちら「料理も家も、生活まるごとDIY!みんなの食堂のような空間です/MAD City vol.12」)
ハンドドリップコーヒーを入れる古平さん
カフェや雑貨屋などにオススメ!ナナメにかまえてみませんか?
MAD Cityの店舗物件「ナナメにかまえる。」は現在、入居者募集中です。抜群な立地といい、交差点に”ナナメ”に面している大きなカウンターといい、松戸のまちの代表的なお店になるポテンシャルを感じさせてくれます。ナナメにかまえてみたい方は、ぜひお問い合わせください!
ナナメにかまえる。
- MAD Cityに店舗物件が出ました! お待ちかね、MAD Cityに店舗物件が登場しました!その名も「ナナメにかまえる。」 名前のとおり、交差点に「ナナメ」に構えたお店です。 カフェをやりたい方、雑貨屋をひらきたい方、...more
また、古平さんが店主を務めるコーヒースタンド「Good music and books coffee stand」は、古民家スタジオ 旧・原田米店の一角に、毎週月曜日(13時〜22時)オープンしています。不定期ですが日曜日にはイベントも随時行われるとか。コーヒーに合う音楽と本、そして古民家の風合いが良い時間を過ごさせてくれる場所です。こちらにもぜひ行ってみてください!(2016/02/26)
ONE DAY OKAYU SHOPには、普段よく「Good music and books coffee stand」に顔を出すメンバーもいらしていました。(画像引用元)
著者プロフィール
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funahashi taku
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空き家を魅力的な「まちのコンテンツ」に生まれ変わらせたり、社会的課題解決のツールとして活用したい、そんな観点から書いているブログ「空き家グッド」を運営しています。2015年6月からはMAD Cityのウェブメディア「madcity.jp」に記事をちょくちょく寄稿しています。
http://akiya123.hatenablog.com/
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