【PARADISE STUDIO 滞在レポート】 vol.4 　monsHirop 2羽目

松戸駅前のパチンコ屋さんの上で、元ラブホテルの跡地を活用したクリエイティブスペース「PARADISE STUDIO」
ここに現在、ダンスユニット、演劇ユニット、藝術大学の研究室という3組が滞在しています。
そんな彼らの日常を彼らの言葉で紹介するPARADISE STUDIO滞在レポート。
vol.4は千葉県・松戸に突如出来た2014年1月~4月限定のエンターテイメント・スペース、monsHirop（モンシロ）さんのレポートです。

「セックスワークの現状と運動」

2月18日（火）「セックスワークの現状と運動」というテーマで、イベントスペースmonsHiropにてイベントを開催した。ゲスト講師として招聘したのは、自らが当事者でありながら、同時に、セックスワーカーの安全や健康の促進、支援のための社会活動を行っている水嶋かおりん氏である。そして、司会に毛利嘉孝、そしてコメンテーターに荒井悠介という形で、約二時間半イベントを行った。なお参加者はスタッフを含めて20名程度である。
本レクチャーでは、水嶋氏よりセックスワークの現状や国内外のセックスワーカーの方に対する支援の実態について話を聞いた。

トークでは、国内の様々なセックスワークの業種、仕事内容について、次に国内外の様々な支援団体や国際的なネットワークによる支援について説明をいただいた。そして、職業意識の高いセックスワーカーの方たちの労働は、非常に細やかな身体技能やコミュニケーションスキルを用いるといったこと。そして国内外の様々な先進的な支援や団体による取り組みを聞いた。
また司会、コメンテーターを含んだ議論においては、従来と現在のセックスワーカーをとりまく状況、運動、支援の取組みの変化につい以前よりも年齢が高い女性や、シングルマザーといった属性の方たちが、貧困を原因として風俗業界に参入するようになっていること。貧困や満足な社会福祉を受けることができていない人たちに対する一つの受け皿としてセックス産業が捉えられている現状。そのような現状に対してどのような運動や支援を行うことができるのかということに関して、海外での事例を含めて様々な側面から新たな対応策について議論が行われた。

ディスカッションも非常に盛り上がり、セックス産業に入る前の段階で、いかにしてセックス産業に入らないでも受けることができる公的もしくは各種団体による支援を伝え利用できるようにするか。そしてセックス産業に入った後にどのように支援を行うべきか。個々人の職業意識の違いも踏まえたうえでの支援の在り方について議論が行われた。
次から次へとくる様々な質問に水嶋氏が熱心に答え続け、非常に活発な意見交換がなされ、会場は大変な熱気に包まれて二時間半の講演は終了した。

(以上)

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