re:BAR（リ・バー）

諸説ありますが日本のBARの発祥地は横浜だと言われています。1860年（万延元年）、日本初の洋式ホテル「ヨコハマホテル」の一角につくられたビリヤード併設型のBARが日本初だそうです。

船員の憩いの場となったこのBARが火付け役となって横浜にBARの文化が根付き、その後、明治13年には浅草の「神谷バー」がオープンしBARが庶民の社交場として親しまれるようになります。

さらに明治43年・44年に銀座で「カフェプランタン」と「カフェライオン」が続けてオープンしたことによってオシャレなBARが広まりました。

その後は関東大震災や戦争の影響、そして昭和22年から一時バーの営業が禁止されたため、BAR業界が（もしくは日本全体が）やや下火になりますが昭和24年に営業許可が解禁されると再びブームが訪れ現在のBARカルチャーを築いています。

BARは船員の憩いの場から庶民の社交場へ、そしてオシャレな空間へと時代とともに変わり続けているのです。

しかしいつの時代も変わらないのは、人と人がつながる場所であること。というわけで今回ご紹介するのはそんなBARの原点である、人が会話するスペースとしてちょうどいいサイズの居抜き物件です。

まずはカタチにご注目。2階建てで縦長なこの物件はまるで昔の下町横丁の風情を思わせるつくり。それがエントランスの重厚な洋式扉とあいまって、文明開化から大正ロマンのような独特の雰囲気を醸し出しています。

中に入ると、カウンターにテーブル席がひとつ。マスターと常連の会話を生み出すにはぴったりなサイズです。

カウンターに加えて、出来れば団体客も受け入れたいという方にも朗報。1階にもわずかですがテーブル席がありますし、2階は絨毯が敷かれ洋室になっているため、古民家家具やレトロなちゃぶ台をおけば、それこそ大正ロマンな客席に早変わりします。もちろん倉庫として使用することもできますね。

駅から7分という距離も駅前の喧騒を離れているが遠からずという絶妙な距離。近くを流れる坂川は落ち着いた雰囲気をアシストしてくれます。

その坂川に架かる松の木橋を渡ると、焼き鳥屋さんやお好み焼き屋さんなど飲食店が連なるエリアがあり本物件はその一角。

ぽつんとある隠れ家的なBARもいいですが、近隣に業態が異なるお店がありエリアとして魅力を持っているため相乗効果が期待できます。

そして何より嬉しいのはこの物件がいわゆる出世箱だということ。かつてのテナントはBAR的なラーメン屋として人気を誇る「魔乃巣」。今は松戸駅により近い旧・水戸街道沿いに移転し、さらなる飛躍を遂げた名店がスタートした場所なのです。

憩いの場、そして人との交流の場というBARの原点にreturnし、下町的だけど洋風な雰囲気をもつ独特の空間をrenovationし、リバーサイドという立地に加え、名店のスタート地というストーリーを秘めたこの物件。次なる物語をrestartしてくれるマスターを心からお待ちしています。